【赤羽橋】河米 伊藤酒店

 

こんなディープな空間に来たのはきっと初めてかも知れない・・・。

 

この店は前回書いた店に行った後、さらに同じ日に来た(つまりハシゴ)のだが、その店とはまるで違った雰囲気の店だった。前回の店を「静」とするのならこの店は「動」、前回の店を「月」とするのならこの店は「太陽」、前回の店を「知的で冷静な男」とするならばこの店は「やったら熱い男」となるだろうな・・・。

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写真では雰囲気が伝えきれないのだが、角打ちにしてはかなり広いスペースに、昭和スタイルの個性あふるるおっちゃんがぎゅうぎゅう詰めになり、それぞれが思い思いの「歓声」や「怒号」を容赦なく発しながら人生のハイライトを楽しんでる感じだ。

 

例えるなら、、、ぐつぐつ煮込まれてるオヤジのごった煮鍋にぶち込まれた感じといったらいいのかな・・・?

 

まあ、俺も40才前の「オヤジ」と言われることには全くおかしくない年齢でもあり、それなりの年相応の人生経験から、多少のアゥエイ感を感じる場所に行ったところでも、自分を見失わず堂々としていることは可能だ。だが、この場において、俺はこのディープな空気感に完全に圧倒されていた。

  • 仕事場のグチ(特に「俺もがんばってるんだよ!」系)
  • 「だからお前はダメなんだよ!」的な迷惑きわまりない説教
  • 「昔、俺も相当なワルでね」的な武勇伝豪傑バージョン

こういったものは、直接言われるとかなりうっとうしいが、もし、昭和感あふるるディープな酒場で、となりのテーブル等からBGMとして聞こえてきたならどうだろう?

 

おそらく、それぞれの心の奥底に眠る「昭和感」ってものに対する、さりげないスパイスとして素敵な演出をしてくれるのではないだろうか?

 

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オヤジの夜は早い・・・。

 

9時を過ぎたあたりから、急にごった煮鍋のおっちゃん達は次々と家路についたようだ。急に店が空いてきた。だが、、、そんなにあっさりと主役を渡すほどたやすくないのが「昭和のオヤジ」ってヤツだ。

 

急に、隣の方のテーブルからすごいデカい音が聞こえた。ドカッ!!!

 

びっくりして、見てみると、オッチャンが飲みすぎにより足元が覚束なくなり倒れていた・・・。すぐに仲間に抱えられて立ち上がり、また飲み始めたようだが、再度聞こえてくるんだ・・・。ドカッ!!!

 

また同じオッチャンが、倒れていた。何か倒れていたってよりも、リングにに沈んでいるように見えた。競技がボクシングではなく、「酒飲み競技」だったわけだが・・・。

 

店主に心配されて少し店で休み、その試合に敗れたおっちゃんはセコンド(彼の飲み仲間たち)に抱えながら試合会場(お店)を後に帰って行った・・・。

 

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オッチャンのヨレヨレの背広の背中を見送りながら、俺の頭の中には、アリスの「チャンピオン」が流れていた。

 

歌詞の内容は、「チャンピオンだったボクサーが、時代の変化により、ついにチャンピオンの座を明渡しててしまう。最後の最後まで彼は拳に命を賭けて闘った」。そんな哀しく、切ない歌詞だ。

♪帰れるんだ・・これでただの男に・・・帰れるんだ・・・これで帰れるんだ・・・♪

 

この店はリングだ!この店は戦場だ!また俺は闘いに戻る!魂をこめて・・・。

 

[営業時間]: 17:00~21:30

[使った金]: 500円くらい (第3のビール500ml×2)

[場所]: 東京都港区芝3-27-11


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