【武蔵新田】飯田酒店

 

天気の悪い週末だった。

 

天気予報は「今日は台風ばりの暴風雨になるから、避けられない用事がない限りは外出しないほうがいいぜ!諸君!」と言いやがる。

 

天気予報が「外出しないほうがいい」なんて、まるで感情(ハート)を持っているかのように言う場合は、俺の人生経験上は、かなりの嵐になること間違いなしだ。

 

だが、俺には避けられない用事があった。

 

もう10年来の付き合いになる、以前住んでいた街のバーで知り合った友人が、転勤で神戸に行っちまうんだ。今日はそのバーで知り合った仲間同士の送別会がある。これは俺にとっては到底、嵐を恐れて【避けられるシロモノ】ではなかった。会場は東横線の新丸子駅すぐそばなのだが、少し早く着きそうだったので、俺は雨の中、しっとりと濡れたこの世界を堪能しつつ、寄り道することにした。

 

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東急多摩川線の武蔵新田駅を降りて歩くと、線路沿いの道に、薄暗い雨の夕方の中、煌々と暖炉の火のように優しく光る店があった。

 

本日の角打ちだ。

 

どうやら休日の昼下がりを思い思いに楽しむ初老の団体客の方たちと入れ違いになったようだな。

 

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ここもかなりの個性を放ったお店だった。

 

まずお客が立ち飲みをするスペースがやけに薄暗いんだ。だが、この薄暗さが昭和の雰囲気をかなりかもし出していて素敵なんだよ!

 

照明はただ明るく照らせばいいわけではない。時として暗めの照明の方が雰囲気を盛りたてることが多々ある。例えば、夜景の見える部屋でこれからというムードの中、女人と見つめ合う時、ただただ明るい照明は必要だろうか?暗めの照明の方が雰囲気を盛りたてることくらい一目瞭然だ。

 

ただ、この店は物凄い話好きなおばちゃんがやってるんだけどな・・・?

 

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とりあえず乾杯だ。

 

つまみにサバ缶を食おうと思ったのだが、俺が取った缶詰は、「缶切りであけるタイプ」のものだった。

 

そしたらおばちゃんが突然悲しさ100万ドルって表情で言うんだ。「あーーーー!(悲鳴) 缶切りをさっきのお客さんが持っていってしまったー!(悲鳴)」

 

しょうがないので、別の缶詰を探してたら、そのサバ缶のすぐ下に、缶切りがいらないタイプのサバ缶があった・・・。

 

しかしだよ!世の中「話好きのおばちゃん」ほど、人を優しい気分にさせる存在もそうそうないな?普段自分自身を怒りっぽいとか、短気だとか思っている人がいるのなら、是非角打ちに足を運んで「大して実用的ではない台風の話」等をおばちゃんと語り合うといいと思うよ。

 

いかに自分がくだらないことで日常的に腹を立てているかがわかるよ。

 

戦争好きな国や治安が安定しない国というのは、俺の予想だが、おそらく話好きのおばちゃんの平方kmあたりの人口が少ないんじゃないかな?

 

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店の中から外を見た。雨あしがかなり強まってきた。

 

だが、そろそろ時間だし、友人の送別会に向かうことにしよう。

 

店を出際におばちゃんが言った。

 

「今日は夜は大嵐になるからね!早く帰んなよ!国鉄はすぐ止まるから!けど生きてれば必ずいいことあるからね!!」

 

そ、、、そうだな・・・。随分と大きな話になってるが・・・。

 

嵐や台風で電車が止まってずぶ濡れになっても、生きてれば必ずいいことがある・・・。生きてれば必ずいいことがある・・・。笑

 

 

[営業時間]: 17:00~22:00 (食べログより)

[定休日]: 日曜日 (食べログより)

[使った金]: 1000円くらい (ビール500ml×2、サバ缶)

[場所]: 東京都大田区矢口1-7-18


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